坐骨神経痛と初期診断の重要性

坐骨神経痛と初期診断の重要性

腰椎すべり症脊柱管狭窄症によって坐骨神経が圧迫されると坐骨神経痛として診断される場合があります。腰痛の治療を、整体術を行なっている治療院で受ける方も少なくありませんが、腰痛はその原因がどこからくるものなのかを正しく特定することが非常に大事ですから、初期診断だけでも病院を利用することが望ましいと言えます。その上で坐骨神経痛などの整形外科の分野で扱うべき腰痛であると分かれば、カイロプラティックや鍼灸など、病院以外で治療を受けるのは患者さんの自由です(もちろん治療院の選択は自己責任となりますが……)。

坐骨神経痛と自己判断しても、検査をしてみるとその原因が細菌の感染による場合もありますし、腫瘍によっておきていることもあります。特に腫瘍性の腰痛の原因が癌であった場合は、発見のおくれが致命的なものとなることもありますから、そのみきわめは重要です。

また腎臓や尿管に石ができてしまうと、それが移動する際、腰に強い痛みが生じます。これは尿路結石ですが、他にも膀胱に炎症となる膀炎も坐骨神経痛と勘違いする場合があります。女性特有の婦人科系の病気も腰痛と混同しやすいので注意が必要です。子宮内膜症によって強い腰痛が生じている場合は、整形外科で治せませんので、診療先を婦人科に変更しなければなりません。

これらの腰痛は筋肉や関節が原因の腰痛と違い、安静にしていても痛みが改善されません。筋肉や関節が原因となる腰痛は、どんなに痛んでも、動かないようにしていれば堪えられる痛みです。数日安静にしていれば痛みも引いてきます。しかし感染や腫瘍によって骨自体が傷んでいる場合や内蔵に原因がある腰痛の場合は安静にしていても痛みますし、じっとしていても痛みが増加してくることもあります。じっと我慢をして静かにしていても、痛みが増すような場合は、整形外科で扱う腰痛ではない場合もありますので注意して診断しなければなりません。

腰痛の治療を最終的にどこで行うかは、患者さんの自由意志に委ねられるわけですが、その原因を正しく把握するには、専門医による診断がやはり欠かせないでしょう。