妊婦さんの坐骨神経痛メカニズム

妊婦さんの坐骨神経痛メカニズム

妊婦さんは赤ちゃんが大きくなるにつれ、お腹が前に出てきますので、重心が体の前方に傾き、妊娠前の状態と比べて背骨や骨盤にかかるバランスが大きく変化します。

妊娠前は筋肉にはさほどの負担がかかっていなかったものが、妊娠によって筋肉が徐々に緊張してしまい、うまく分散されていた重心も偏るようになり体に負担がかかり始めます。

特に負担のかかる場所は、大腿部の裏側、股関節となります。
また腰が反り返るため腰や背中の生理彎曲が変化し、背骨にネジレを生じたり、負荷が大きく加わるようになります。

関節を安定させる靭帯は、エストロゲン・プロゲステロン・コルチゾン、そして特に骨盤や恥骨を弛緩させるリラキシンといったホルモンの影響により、靭帯を形成するコラーゲンの水分量が高くなり、緩く伸びやすくなってしまいます。

また、椎骨と椎骨の間にある椎間板もコラーゲンが主成分であり、リラキシンの影響で、一時的に椎間板からの痛みのため、足にしびれを訴える方もおられます。

ゆるくなった関節の周囲の筋肉は硬くなろうとしますので、柔軟性を失い緊張してしまいます。これも坐骨神経痛の原因となっています。

これらの症状は、妊娠初期から始まり、恥骨が緩み始め次第に骨盤も緩んでくるとされていて、坐骨神経を発症しやすくなります。

これらは、分娩時に頂点に達し、妊娠以前の状態に戻るのに、約4.5ヶ月かかるとされています。
その頃になると坐骨神経痛もおさまってきます。