坐骨神経について

坐骨神経について

「坐骨」とは骨盤の下部に位置する骨の名前です。
椅子やソファなどに座った時に身体全体を支えてくれる骨で、前面部分では恥骨とつながっており、寛骨という股関節を形成している骨の一部になります。

 坐骨神経はこの坐骨を抜けてお尻の筋肉(梨状筋・大臀筋)の中を通過して足に向かって伸びている神経で、腰神経と仙骨神経で出来ています。

坐骨神経は、脳からの指令を筋肉に伝えたり、手や足が受けた刺激を脳に伝達する役割を持つ末梢神経のひとつで、細い繊維が束状に形成されています。

馬尾の第一腰椎から第五腰椎の部分は腰神経、第一仙骨から第五仙骨の部分は仙骨神経で、更に尾骨の部分は尾骨神経と呼ばれています。

馬尾は腰椎、仙椎、尾椎から脊柱管を出て行くと、沢山の神経に枝分かれしつつ支配している皮膚や筋肉や臓器に伸びていきます。

 腰椎や仙椎を出た坐骨神経は、骨盤を抜けてお尻とももの裏の筋肉の中を通過し膝の裏側で更に分かれして、ひとつは総腓骨神経、そしてもうひとつは脛骨神経となります。

総腓骨神経・・・太もも下部の前・足の甲と指の筋肉・皮膚を支配している
脛骨神経・・・ももの後ろ側の筋肉・皮膚・足の裏と指を支配している

坐骨神経は腰神経と仙骨神経が集合した神経なので、坐骨神経痛の痛みの原因は腰神経と仙骨神経につらなっている馬尾や神経根に何らかの障害が起こっている状態といえるでしょう。

つまり坐骨神経痛は、神経が腰椎の隙間から出て骨盤をくぐり抜け、お尻の筋肉から出てくる間のどこかで、圧迫や絞扼などの障害を受けた為に発症するといえます。
そしてその障害は総腓骨神経や脛骨神経を通じて広い範囲に症状を出現させます。

また坐骨神経は皮膚に近い位置を走っているのが特徴で、圧迫を受けた際の影響が出やすいという事になります。

からだの下半身を走っている坐骨神経には「知覚神経」と「運動神経」の2つの重要な働きがあります。

知覚神経とは痛みや冷たさなどの感覚を感じ伝達する働きがある神経です。
坐骨神経痛の場合下肢が痺れたり、感覚が鈍くなったりするなどの症状がみられるのは坐骨神経が知覚神経の働きを持っているからです。

運動神経は、体や内臓の筋肉を動かす指令を伝達する神経です。
坐骨神経痛によって歩くことが困難になったり、引きつった感じがしたりするなどの症状がみられるのは坐骨神経が運動神経の働きを持っているからです。

 坐骨神経は、人の体の下半分を覆う大きな神経です。だからこそ坐骨神経が痛むと体への影響が大きく、日常生活での私達の行動に大きな影響を与えてしまいます。

 坐骨神経痛は早期発見・早期治療で症状の重症化や長期化を防ぐことができます。少しでもおかしいなと感じたら躊躇することなく治療を受けるようにして下さい。