坐骨神経痛と鍼治療

坐骨神経痛と鍼治療

鍼灸治療というのは東洋医学の治療方法の一つで、日本には6世紀頃に伝わったといわれています。
日本で次第に改良されて、江戸時代になってから今のような形へと変化したといわれています。

鍼の治療は細いハリをトントントンと人体のツボに刺し、刺激をあたえることで、血行を促進し、体の中のエネルギーの流れである「気」のバランスを整え、経路を活性化させ、人体の自然治癒力を引き出します

鍼を刺すという刺激で行われるのですから刺激の量が重要で、一回で症状が良くなる人もたくさんいますが、通常は一回では良くはならないと理解する必要があります。

基本的には劇的に症状が改善されるという治療法ではなく、体に無理なく、徐々に効果を出すように治療されます。

鍼には鎮痛、血流改善による筋肉の緊張をほぐす、自律神経や感覚神経を正常にする、免疫力を高め病気に対する抵抗力を強くする、などの効果があります。

坐骨神経は腰椎と腰椎の間から出て下肢から足先まで達する神経で、痛むのは臀部や下肢ですが、そこは痛む所であって、本当に悪いのは坐骨神経の出発点である腰なのです。

治療としては痛みの出ている所よりも腰椎、骨盤(腰部)脊柱(背部全体)の気の流れ
及び筋肉のバランスを整え、腰椎に圧力がかからない様にすることに重点を置きます。 

坐骨神経痛にも鍼が効果的だといわれていますが、痛みを引き起こしている原因にもよっては効果がないこともあります。
脊柱狭窄症が原因の場合の坐骨神経痛には鎮痛効果はあるものの、根治は期待できません。

反対に臀部の筋肉の緊張からくる梨状筋症候群が原因の場合は、鍼によって症状がかなり改善されるはずです。

意見は分かれますが、鍼治療が効果的でない坐骨神経痛は
・失禁を伴う重度の神経圧迫を伴うもの
・糖尿病や血管疾患による、両足の激しい痺れ のあるもの
・腫瘍による、神経圧迫など内科的な病気が原因のもの
などがあります。

鍼灸師は手技ではありますが国家資格が必要で、施術にも経験や知識が重要となります。病院での治療に限界を感じたような場合には、鍼灸を試してみるのも良いかもしれません。しかし、坐骨神経痛の原因の根本的な治療にはなりませんので理解しておく必要がります。

なお、坐骨神経痛の治療には国民健康保険が適用されます。